突然ですが、私達が賃貸のアパート生活から、新築の一戸建てに移り住んで一番変わった事とはなんだと思いますか?
それは、乾燥機を導入して家事がとても楽になったことです。
家の性能も大事ですが、生活に直結しているという点では、家電が新しくなったことで生活が大きく変わりました。
昭和の家電三種の神器と言えば、テレビ・洗濯機・冷蔵庫だそうですが、現代版の家電三種の神器とは、衣類乾燥機、ロボット掃除機、食器洗浄機を指すそうです。
これはどれも活用しており、今となってはもう手放せないモノたちですが、その中でも特に素晴らしいのは乾燥機です。
わが家はドラム式洗濯乾燥機(電気)と、縦型洗濯機+ガス乾燥機で悩んで、後者を選びました。
なぜかというと、ガス乾燥機は壊れにくいという事を知っていたからです。
ガス乾燥機には様々なメリットがあります。
乾燥が早い!とか、仕上がりがふんわり!とかは、よく言われるメリットです。
しかし、隠れたメリットについてはメーカーのHPにも書いていませんし、他のブログ等でもあんまり注目している所はありません。
この隠れたメリットについて、いくつかの記事にわけて語っていきたいと思います。
※ガス乾燥機とは、ドラム型の乾燥機単独機能のものを指します。
※ドラム式洗濯乾燥機とは、電気式のものを指します。
※ガス乾燥機はほとんどの場合、賃貸やマンションには設置できません。戸建てでも設置できるとは限りません。ご注意下さい。
乾燥機の耐久性とは
今回の記事のテーマは、乾燥機の耐久性です。
ガス乾燥機は設置費用も含めると10~15万円とかしますし、ドラム式洗濯乾燥機(電気)も同じぐらいします。もっと高い物もありますね。
ここまで高い家電もあまりありません。
テレビの値段が下がってきた昨今では、同じぐらいの価格帯なのは大型のエアコンや冷蔵庫位でしょうか?
そこまで高額な家電ですから、当然壊れにくいというのは大事なポイントだと思います。
みなさんも、高額なものを買うときは耐久性のあるものを選びたくなりますよね。
しかし、耐久性で選びたいと思っても何を基準にしていいかがわからないと思います。
白物家電はもともと国産メーカーが多くのシェアを持っていますから、国産品というだけでは選ぶ基準にはなりません。
そこで私がお伝えするのは、わかりやすい基準です。
ドラム式洗濯乾燥機より、ガス乾燥機は壊れにくいです。
それをこれから説明します。
ガス乾燥機が壊れにくい理由
ガス乾燥機が頑丈なのは、構造が単純だからです。
ドラムが回転し、熱風を発生させて湿気を外気に排出させる。
ボタンによって温度や時間を調整することと、おまけでプラズマクラスターがついていますが、せいぜいそれぐらい。
ドラムが回る、温める、排気する。
仕組みはとても簡単で、おそらく登場以来ずっと変わってないのでは?と思えるぐらいです。
引用:浴室乾燥機と衣類乾燥機ってどっちがいいの?比較してみた! – 趣味女子を応援するメディア「めるも」
家庭用として販売されているガス乾燥機は国内だとリンナイの「乾太くん」しかありません。
この乾太くんは、東京ガスや大阪ガスなどからも販売されていますが、どれもリンナイの商品です。
この乾太くん、なんと35年以上前の1984年から発売されているそうです。
初期型の乾太くんがどういうものだったのかはわかりませんが、1970年代に今と同じようなタイプのドラム型ガス乾燥機がコインランドリーで採用されていたようなので、おそらくは今販売されている乾太くんとほど遠くないものだったのでしょう。
これだけ昔からある商品ですが、リニューアルがあってもデザインを時代に合ったものにしたり、フィルターの位置やドアの大きさなどの使いやすさの面しか変わっていません。
2018年10月に5年ぶりにリニューアルされた乾太くんの新型は、従来機種の使いやすさを少し犠牲にして本体を安くし、デザインを変えて3kg、5kg、8kgというラインナップを増やしただけで、機能の追加はありませんでした。
それまでに販売されていた機種は、デラックス版と名前が変更され、今も継続して販売されています。私が使用しているのはこちらのデラックス版です。
普通の家電は、毎年なにかしら新機能がついたり燃費が向上したりしますが、乾太くんは大して変わりはしません。
それは既に完成している製品ではないかと思いました。
頑丈な理由の2つめは、技術的に完成しているからです。
ちなみに、コインランドリーはほとんどの場合ガスで、乾太くんもコインランドリーのガス乾燥機も仕組みは同じです。(燃料がガスで外部排気)
ドラム式洗濯乾燥機が壊れやすい理由
では、ガス乾燥機に比べて電気のドラム式洗濯乾燥機はなぜ壊れやすいのでしょうか。
それは先ほどの逆で、構造が複雑だからです。
まず、洗濯と乾燥を両方おこなう必要があるため構造は複雑になります。
ドラム内で洗浄するために防水に気を配る必要があります。
回転も回るだけではなく、洗濯のために細かい動きをさせる必要もありますね。
乾燥も複雑です。
売れ筋商品では日立のヒートリサイクルを除いてほとんどのタイプはヒートポンプを利用した乾燥を行っています。
このヒートポンプタイプは、乾燥機の機械内で空気を循環させるため、フィルターで取り切れなかったホコリが機械内に溜まり、故障の原因となります。
引用:価格.com – [PR企画]パナソニックのななめドラム洗濯乾燥機「NA-VX9500L/R」徹底検証
ヒートポンプでないタイプでも、除湿ユニットがあり乾燥機内の空気を循環させるのに変わりはないようです。
引用:【藤山哲人の実践! 家電ラボ】第22回:フィルターの大掃除でドラム式洗濯機の乾燥機能を直す – 家電 Watch
排気を屋外へ出すガス式と異なり、電気式は室内へ排気せざるを得ませんが、そのまま排気してしまうと部屋の湿度や温度が上昇してしまいますから、こういった仕組みが必要になります。
機械内の空気を循環させる以上、ホコリとの闘いは避けられません。
そしてユーザーが取れない場所にホコリが蓄積してしまい、故障するというのはドラム式洗濯乾燥機に一番よくあるトラブルです。
洗濯と乾燥を同じ機械でこなす・・・というだけでも複雑なのに、各社が毎年新しい機能を織り込むので、さらに複雑になります。
稼働時間という視点でも、電気は不利です。
ガスに比べて電気は高温が作れないため、乾燥には2~3倍の時間を必要とします。洗濯中の時間も考慮すると、ガス乾燥機に比べて3倍ほど長く稼働している事になります。
単純に同じ時間しか動かない機械同士であれば、ガスは3倍寿命が長いという事になります。
ガス乾燥機が壊れる原因
グーグルで「ガス乾燥機 故障」を検索してみました。
すると、だいたいの故障がファンベルトが要因という事がわかります。
これは、モーターの力をドラムに伝えているベルトが経年劣化で切れたりゆるんだりして、それにより動かなかったり、エラーで止まったりという事ですね。
年数的には10年前後で発生するようですが、自分で直せる器用な人は1000円位のパーツを買って直せるし、修理依頼しても1万円ぐらいと言う事でした。
その他にも、設置したときの業者のミス?で排気筒が詰まったりとか、基板故障とか、センサー異常とかもありますが、件数的にはあまり多くないと思いました。
検索したところでは、やはり故障しにくい機械なのかな、という印象を受けました。
ドラム式洗濯乾燥機が壊れる原因
こちらも同様に検索してみました。
故障原因としては多肢にわたりすぎてまとめるのは難しいと思ったので、気になる記事をいくつかピックアップしました。
やはり、ホコリが詰まるトラブルが多いようですが、洗濯機能や電気系統のトラブルもよくあるように感じます。
有名サイトの記事。ドラム式洗濯乾燥機にとってホコリは永遠の課題のように思える。
【家電トレンドチェッカー】ドラム式洗濯乾燥機のメンテナンス、プロに頼んだら超スッキリ! 乾燥時間も短くなった – 家電 Watch
修理業者へインタビュー「ドラム型洗濯機は技術的にまだ未完成な製品なんですよ」
ドラム式洗濯機が故障 業者に修理を依頼したら、悩ましい事実が判明 – grape [グレイプ]
電気業者のブログ。その1~その3まであり。
ヒートポンプやドラム回りのホコリ詰まりについて
一般ブログ。2回壊れた
ドラム式洗濯機の修理はこれで二回目 – ヲタク系女子がママになりました
修理を見越した場合の比較
家電を修理するためには、メーカーが交換用部品を保有している必要があります。
これについては、ドラム式洗濯乾燥機も、ガス乾燥機も同様に最低6年は保有しなさいということが協会により定められているようです。
参考:すぐわかる!家電エコ用語ナビ – 冷蔵庫 -|JEMA
参考:洗濯機の寿命の前兆【8選】と長く使う方法【4選】 – ミツモア
エアコンや冷蔵庫は最低9年となっていることを考えると、6年は少なく感じます。
もっとも最低というだけで、メーカーではない所でもっと長期間部品を保有している可能性はあります。
ただ、ドラム式洗濯乾燥機は、各社が何種類か用意しており、毎年新しい機種を出してきます。
ベースはそれほど変わっていないにしても、高い頻度で新型を出しているからには、部品も多く存在するのでしょう。
ただでさえパーツが多いのに、各メーカーがあり、その中に各機種があり、それに加えて年式ごとに違えば、部品の数は膨大になります。
部品の数が多ければ、年数が経ったあとに部品が保有されない可能性も高くなります。
それに比べてガスは、メーカーがリンナイ一つしかありませんし、現在販売中の機種は4種類しかありません。(正確に分類するともう少しあります)
また、2018年に新型が出るまでは、5年ぐらいずっと同じ型を売っていました。
それだけ数も少ないし、機種も毎年のように新型が出たりはしないので、6年以上経過してもメーカー以外が部品を保有している可能性は大いにあります。
修理部品の確保という点では、ガスが有利であるように思いました。
修理費用としてはどうでしょうか。
あくまで参考程度になりますが、ガス乾燥機にありがちなファンベルト交換では、およそ平均1万円前後の費用となるようです。
基盤交換やセンサー交換ですともっと費用がかかると思われますが、ケースとしては少なく、ネットに参考価格のデータが無かったため、こちらは不明でした。
ドラム式洗濯乾燥機は、いくつかのブログでは修理費用として2万円前後がかかるという声がありました。
また、下記サイトを見ても修理費用はおおむね2万円前後になるという予想は間違っていないと思われます。
買い替えを見越した比較
電化製品は、機械ですから当然いつか壊れます。
ではいつ壊れるんでしょうか。
そんなのはもちろんわかりませんが、設計耐用年数がひとつの指標になります。
ドラム式洗濯乾燥機や縦型洗濯機は、ほとんどの場合7年を設計耐用年数としているそうです。
参考:家電製品の平均的な寿命を教えてください。冷蔵庫と洗濯機は10年経ってい… – Yahoo!知恵袋
ガス乾燥機は、洗濯機ではないので設計耐用年数の表記がありません。
しかしここまでで、単純な機構なので頑丈という事をお話してきました。
ですので、控え目にいってもドラム式洗濯乾燥機より1.5倍は壊れにくいという想定のうえでシミュレーションしてみましょう。
2019年7月現在の価格com売れ筋TOP10の商品価格の平均を割り出し、それを設計耐用年数分だけ使用できるものとし、30年使った場合の平均コストを算出してみることにします。
ガス乾燥機は機種が少ないので平均的機種のRDT-54S-SVを選択し、設置費用として別途4万円計上しています。
2回目からは自力でも設置可能ですが、一応計上します。
※ガス乾燥機の設置はガスコード接続の場合、資格は不要なのでDIY可能です。
縦型洗濯機 平均価格58,355円÷7年×30=およそ25万
ガス乾燥機 (78,680円+40,000円)÷10.5年×30=およそ34万
ドラム式洗濯乾燥機 平均価格178,393円÷7年×30=およそ76.5万
縦型洗濯機+ガス乾燥機は合わせて59万円
ドラム式洗濯乾燥機は76.5万円という計算結果になりました。
この計算だと、ドラム式乾燥機のほうが1.3倍コストが高いという事になります。
洗濯と乾燥の両方を行うドラム式洗濯乾燥機が、洗濯しか行わない縦型洗濯機と同じ寿命で計算するというのも変でしょうか。
単純計算ではこれぐらいの比較になりますが、機械が2個になるぶんリスクも分散されるので、数値以上のメリットもあるかもしれません。
私のイメージではコスト的に2倍ぐらいの差になるかなと思いきや、そうでもなかったようです。
まとめ
ドラム式洗濯乾燥機を下げたい訳ではなく、ガス乾燥機の良さを伝えたいと思った一心なので、ドラム式洗濯乾燥機を既に持っている方がいましたら謝ります。ごめんなさい。
まとめ。
ガス乾燥機は構造が単純だから頑丈で壊れにくい。
修理も簡単でパーツも入手が容易。
記事の内容で誤り等がありましたらお手数ですがご一報ください。
また、こちらの記事で乾燥機のホコリ詰まりについてお話しています。
乾太くんの設置を検討されている方はこちら。
乾燥機があれば、一戸建て住宅でも平屋のような暮らしをすることができます。
その記事についてはこちらから。
それでは、ここまでお読み頂きありがとうございました。
よろしければ、ガス乾燥機の他の記事もどうぞ。
コメント