わが家の外壁は、ケイミューのレジェールというシリーズの「クリスタルキューブ」を一部に施工しました。
この記事では、レジェールの外壁は汚れやすいのか、汚れが目立ちやすいのかという点にスポットをあてて考えてみたいと思います。
前回のエントリーはこちらから。
レジェールの検討と施工写真、メリットについて記載しました。
キレイを保ちたいけど、掘りが深いと汚れやすい?
ケイミューのレジェールは模様の掘りが深くて立体感があるという事を前回の記事で紹介しました。
掘りが深いとなると、汚れが溜まりやすそうな印象があります。
これについて、レジェールは発売したて(2018年3月)の商品ですので実際のところはよくわかっていません。
新築のときはキレイな外壁であっても、10年後にものすごい汚れていたら嫌ですよね。
私達が当初にタイルの外壁を希望していたのも、その汚れにくさが魅力的だと感じたからです。
できたてのキレイさより、年数が経過したあとにどれだけ汚れるか、汚れが目立つかというのは私達にとって結構重要なポイントでした。
ですから、ここではレジェールは汚れやすいのか?汚れにくいのか?という点について考えていきたいと思います。
これは私の見解ですが、一般的な横張りのサイディングとして、汚れが目立つケースとしては、以下のものが考えられます。
- シーリングへの汚れ
- ジョイント部(縦方向)への汚れ
- 雨筋がつく
- 表面への汚れ
- 藻やコケ、カビがつく
これらに問題に対してレジェールはどういう状態になるかを考えてみます。
シーリングの汚れ
シーリングの汚れが目立つのは、サイディングの大きなデザイン的なデメリットであると私は思っていました。
サイディングがきれいでも、その横方向の継ぎ目には必ずシーリングが入ります。(シーリングレス工法を除く)
このシーリングは通常のものだと経年劣化で色が変わったり、汚れが付着して黒ずんだりします。
写真のシーリングも、当初は外壁と同じホワイトかアイボリーだったものと思われますが、汚れの付着により黒ずんでいます。
これが条件によって結構目立つんですよね。
通常のサイディングに比べると、レジェールは表面がでこぼこしているためそれに合わせて施工する必要があります。
これにより汚れが溜まりやすいのではないか?という印象がありました。
この写真はうちのレジェールのクリスタルキューブのシーリングですが、でこぼこ面同士をシーリングしているので波打ってますね。
単純に波打っているだけだと、通常より汚れが溜まりやすそうなイメージですが、そこは高耐久・低汚染シーリング材(スーパーKMEWシール)を使用していれば、シーリングへの汚れは付着し辛くなります。
また、レジェールはシーリングが目立ち辛くなる外壁の模様や色を採用しているという事なので、総合的に考えれば普通のサイディングよりかはシーリングは目立たないものだと思います。(前回の記事を参照)
引用:超耐久・低汚染タイプのシーリング材 スーパーKMEWシール|外壁材|屋根材・外壁材・雨といのケイミュー
ジョイント部の汚れ
ジョイント部とはどこの事でしょうか?
一般的なサイディングは高さ455mm横幅3030㎜の板を、必要に応じて加工し、下から上に重ねていく事で壁を作ります。
この時に、上下に重ねた部分の接合部をジョイント部、または合じゃくり部といい、重ね合わせることでパッキンがかみ合い水の侵入をほぼ防ぐ構造になっています。
画像で濃い水色の部分がサイディングの一枚一枚を表現しています。
参考:ケイミュー 外壁材施工マニュアル
ここのジョイント部は、レジェールであってもデコボコしていない、フラットな部分同士で接合しているので、条件は他のサイディングと同じになります。
特別汚れが溜まりやすい部分ではないということですね。
補足になりますが、条件が悪い場合は下の画像のようにサイディングの継ぎ目が両方目立つ場合もあるようです。
シーリング(縦ライン)やジョイント部(横ライン)の汚れ
雨筋がつく
雨筋とは以下のようなイメージです。
この原因はいくつか考えられます。
表面が汚れの付きやすい素材であるとか、周辺環境の影響を受けてカビやすい場所だとか。これについては後述します。
あとは、外壁と接しているものの形状が悪い場合に発生しやすいです。
外壁と接しているものというのは、サッシ(窓枠)や金物(ベランダの手すりとか吸気・排気口とか)等です。
これらの形状が悪いと、サッシや金物に当たった雨が、外壁の一か所に集中して流れてしまうことで、雨の汚れが外壁についてしまい、ワンポイントで目立ってしまう、という事になります。
レジェールだから特別雨筋がつきやすいという事はないと思います。
また、通常はステンレスを用いますが、外壁にくっついているねじや釘などの金属が腐食する事によって、サビが垂れたりすることもあります。
表面への汚れ
外壁表面への汚れの原因としては、色々なものが考えられます。
雨、塵、砂埃、排気ガスなど、土地条件により付き方も異なります。
後述のカビや藻の付着を除くと、汚れが目立つケースというのは前述したように一か所に集中して汚れがついてしまうことが主で、全体的に汚れる場合はそんなに気にならないものだと思います。
しかし、そうは言っても外壁はキレイでいて欲しいもの。
レジェールは掘りが深いので汚れが溜まりやすいのではないか?という疑問もあります。
これに対する私の答えは、「雨や水で汚れが落ちるので特別気にする程でもない」という事です。
ケイミューのレジェールには、太陽光で汚れを分解して落としやすくする光触媒の「光セラ」と、素材と汚れの間に水が入り込むことで汚れを落とす「超親水性」というセルフクリーニング効果があります。
これによって表面の汚れは落ちるので、そこまで気にする必要はないと思いました。
もちろんメーカーが効果がありますよ!と言っていても、実際に効果があるかはわからないもの。
超親水性は他のメーカーでもよく使用されている技術なので信用できますが、光触媒はそこまで多くはありません。
しかし、ネットを見てみると「光セラ」の効果を実証するような動画もありますし、ケイミューは公式でも「10年後の光セラ」という事例紹介を行っており、10年後実際に光セラの外壁がどう変化したのかを紹介していますので、参考になります。
これによると10年後も変わらないように見えますが、どうでしょうか。
事例紹介|光セラ|外壁材|屋根材・外壁材・雨といのケイミュー
実際に外壁を施工してから8ヵ月した我が家の外壁を見てみました。
雨水に当たりやすい場所は近づいてみても汚れが全然わからず、光が当たらない北面や隣と隣接している西面はどうかな?と思いましたが、こちらも汚れは特に見られませんでした。
しかし、雨が当たりづらい場所は多少、砂の汚れのようなものがついていました。
汚れが目立ち辛い色なのでちょっと見づらいですね。
ここに水をかけると、光触媒で浮かされた汚れが簡単に落ちて下のようになりました。
この状態だと、汚れがまったく目視できません。
※黒いつぶつぶは素材感を出すための骨材です。
下は乾くのを待って翌日撮った写真なので、光の当たり方等が上とすこし異なります。
実際に汚れを落とすところを動画にしてみました。
実際にやってみてびっくり、シャワーで水をかけると汚れがどっと落ちます。
汚れている車に水をかけてもこうはなりませんから、セルフクリーニング効果が発揮されている事がよくわかります。
光触媒の効果で汚れが浮かされているのと、超親水性により汚れが流されやすくなっているのと、どちらの効果かはわかりませんが、おそらく両方でしょう。
動画には撮っていませんが、別の場所にレジェールではない、普通の光セラの16mmサイディングを使用している場所があります。
ほとんどの場所は雨があたっているためか、汚れは残っていませんでしたが、雨が当たりづらい場所はレジェール同様に砂が被ったような汚れがありました。
レジェールほどデコボコしていない16mmのサイディングでも汚れていることを考慮すると、掘りの深さというよりかは雨が当たらない場所は汚れている、という事になりますね。
もちろん雨が当たらなくても、気が向いたときに上記の動画のように散水すれば汚れは落とせますから、汚れに対して神経質になる必要はなさそうですね。
ここの結論としては、
光触媒および超親水性は実際に効果がある。
掘りの深さから来る汚れやすさは気にしなくても良い程度だし、セルフクリーニング効果で落ちるから問題ない。
藻やコケ、カビがつく
藻やカビがついてしまうのは周辺環境や日射不足、風遠しの悪さなどが主な原因です。
水場や低地など湿気が溜まりやすいところ、隣の家と離隔が取れないところ、光が当たらず湿気が抜けにくい北面などに起こりやすく、お風呂の排気口付近で部分的にカビが発生することもあります。
また、育ちすぎてしまった植木に影響されているケースや、林や森に面している家もコケが着きやすいイメージがあります。
下記の家は、左側が東面で右側が北面ですが、林に面している北面だけコケが著しく付着しています。
おそらく積水ハウスの建物と思われ、築浅で外壁も高性能なものを使用していますが、日射不足と林の影響を受けてあっさりついてしまったように見えます。
レジェールは素材に銅を配合することで、光セラより2.5倍防藻性能を高めていると公式にはうたっていますので、普通のサイディングよりかはコケや藻に対する耐性は高いものと思われます。
しかし、コケやカビへの耐性が高いと思われるようなタイルの外壁であっても、環境の悪い所ではそれらを防げていないところを見ると、通常のサイディングより防藻性能が2.5倍高くても付着を防げるのかどうかというところは、ケースによるとしか言えないでしょう。
カビやコケを付着しにくくする成分を配合しているタイルやサイディングであっても、コケや藻、カビなどが付着しないことを保証している商品はありません。
周辺環境は立地で決まってしまいますので、周辺環境を変えることは難しいとは思いますが、カビやコケを防ぐには外壁に力を入れるより、立地に力を入れたほうが良さそうです。
ここの結論は以下です。
藻やコケ、カビは周辺環境によるところが大きく、外壁の効果で防げるとは限らない。
ただし、サイディングの中では防藻性能は高いと思われる。
結論としてはレジェールは汚れにくい
と思いました。
ここに書いてあるような事を、家の外壁を検討している段階ですべて考えていた訳ではありません。
ただ、検討段階で散歩しながら色々な家を見て回って考えていた事を思い出し、書いてみました。
それが、シーリングは目立たないほうがいいなぁとか、コケやカビは(立地次第で)諦めるしかないのかなとか、塗り直した訳でもなさそうなのに外壁がキレイなのはどうしてだろう、とかそんな事です。
まだ1年すら経っていませんが、光セラを採用していると思われる築5年ぐらいの家が比較的キレイなのを何度か見かけたので、おそらく10年ぐらいまでは少なくともキレイなのかな、と思っています。
たぶん10年ぐらい経ったら私の興味が移って、外壁がキレイだとどうとか、そんな事気にならなくなる気がします。
だから、その時までキレイでいてくれたら嬉しいなー。という願望でした。
おまけ
記事を書いていると、この考えは正しいのか?という疑問が次々を浮かんできてしまい、調べる内容が増え、あれも書きたいこれも書きたいとなり、1個だったはずの記事が3部作になってしまうという事が私の中で勃発しています。
もっと一つの記事をサッって書きたいのになー、テーマが難しいんでしょうか。
今回もお読みいただきありがとうございました。
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